【要注意】カレーに潜むウェルシュ菌とは?どこからやってきて予防方法や殺菌方法は?

雑記

暑い季節に特に注意したい食中毒の原因菌の一つ、『ウェルシュ菌』

2日目のカレーで起きやすい食中毒、ということでご存じの方も多いのではないでしょうか?

暑い季節になると、2日目のカレーに注意!なんて情報を見ることが増えますよね。

ここではそんな『ウェルシュ菌』について、どこから混入するのか?予防方法や殺菌方法はある?などを見ていきたいと思います。

 

カレーに潜むウェルシュ菌とは?

『ウェルシュ菌』とはどんな菌?

『ウエルシュ菌(Clostridium perfringens )』とは、健康な人や動物の腸内、土や水の中など自然界に幅広く生息している細菌で、特に牛や鶏、魚が菌をもっていることが多いそうです。

 

『ウェルシュ菌』の特徴は?

「嫌気性の芽胞形成菌」という菌で、

  1. 酸素(空気)がないところでも増殖できる
  2. 熱に強い”芽胞“(硬い殻のイメージ)を作る
  3. “芽胞”を作るときにエンテロトキシンという毒素を産生・放出する

という特徴があります。

この”芽胞“というものは、なんと100℃、6時間の加熱にも耐えるほどの熱に強い菌なんだそうです!

なので、”芽胞“が一度作られてしまうと、普段と同じような加熱では死滅しなくなってしまうので、この”芽胞“を作らせないようにすることが重要です。

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『ウェルシュ菌』食中毒の症状は?

  • 潜伏時間:約6~18時間(平均10時間)
  • 症状:腹痛、下痢が主で、特に下腹部がはることが多い
  • 回復:1〜2日で回復することが多い

食中毒の症状としては軽いことが多いようですが、重症化することもあり得ることから、他の食中毒同様で注意が必要ですね!

また、日本ではウエルシュ菌食中毒事件数は年間20〜40件(平均28件)程度だそうですが、1件当たりの患者数が多いことが特徴です。

給食施設や仕出し弁当屋、旅館、飲食店など、大量の食事を取り扱う場所で発生することが多いことがその原因とみられるようです。

 

どこからやってきて予防方法や殺菌方法はある?!

『ウェルシュ菌』はどこからやってくる?

先に述べたように『ウェルシュ菌』は自然界に広く分布する菌で、牛や鶏、魚がその菌をもっていることが多い菌です。

その汚染された肉類や魚介類を使っての調理で発生することが多くなってしまうのですね。

”煮込み料理”で食中毒が発生することが多く、特に「カレー」、「スープ」、「シチュー」などの大量調理は要注意しなければなりません。

それは、このような調理食品内は嫌気状態(空気が少ない状態)になりやすいため、ウェルシュ菌の発育に適しているからです。

また、調理後にそのまま数時間から一夜室温に放置されていることも多いので、料理の中で菌が大量に増えてしまうのですね!

ウエルシュ菌が引き起こす食中毒は、別名「給食病」とも呼ばれているそうですよ!

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『ウェルシュ菌』はどこにいる?

『ウェルシュ菌』は空気が嫌いな細菌のため、カレーやシチューなど粘性の高い煮込み料理を寸胴鍋で作ると、鍋の底の方の酸素の濃度が低くなってしまい、ウェルシュ菌の好きな「嫌気」状態になってしまいます!
酸素の少ない”鍋底”近くでは多く増殖しやすく、『ウェルシュ菌』が多く発生しているそうです。

また、ウエルシュ菌がよく発育する温度は43〜47℃と他の細菌よりも高く、増殖する速度も速いため(なんと菌の分裂時間は45℃で約10分間と短い!)、加熱調理した料理をゆっくりと冷ましている間にも、ウエルシュ菌は急速に増えていくそうです!

 

『ウェルシュ菌』の予防方法や殺菌方法は?

熱に強くて、急速に増える『ウェルシュ菌』での食中毒を予防するには、まずは加熱調理した後にすぐに食べる事が重要だそうです!

どうしても作り置きをしなくてはならない場合は、小分けにして急速冷蔵することで菌が増殖することを抑えられます。

厚みのない容器や保存袋などに移し替え、氷や保冷剤の上で混ぜながら冷やすと、早く冷えますよ。

ついつい大鍋のままで冷蔵保存したくなってしまいますが、注意していきたいところですね!

 

また、『ウェルシュ菌』は、熱に強い”芽胞”を作ってしまうと加熱しても簡単には死滅しなくなってしまいます。

“芽胞”を作らないようにするため、調理をするときはよくかき混ぜ、鍋の底にも空気をしっかりと送りながら加熱調理することが大切ですね!

 

再加熱をして食べる場合は、60℃以上で約10分は加熱が必要とされています。

食品中で増殖したウェルシュ菌は、菌の型によりますが食べる前に再加熱(沸騰させること)することで死滅させることができるといわれていますので、全体がしっかりと加熱されるようにお鍋を使って、よくかき混ぜながら、「毒素を消す」という意識でじっくり、コンロで加熱すると良いでしょう。

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サラヤ公式ホームページ

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サラヤ公式ホームページ

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サラヤ公式ホームページ

 

 

 

ちなみに、電子レンジで30秒チンしただけでは、加熱のムラが多く毒素が十分に消えていない状態となるので気を付けた方が良いそうですよ!

まずは『ウェルシュ菌』を増やさないことが一番大切なことと言えますね。

まとめ

今回『ウェルシュ菌』について、どこからやってくるのか?予防方法や殺菌方法は?などを調べてみました。

・『ウェルシュ菌』は自然界に広く分布する菌
・”煮込み料理”で食中毒が発生することが多い
・『ウェルシュ菌』は空気が嫌いな細菌
・100℃、6時間の加熱にも耐えるほどの”芽胞”を作る
・予防するには、まずは加熱調理した後にすぐに食べる事
・保存するときは小分けにして急速冷蔵
・再加熱をして食べる場合は、60℃以上で約10分は加熱が必要
・『ウェルシュ菌』を増やさないことが大切

食中毒全般を予防するためには、材料となる食品の保存状態・温度管理を行い、調理をする際には十分な加熱を心がけていきたいですね!

また、調理前、食事前の手洗いや手指消毒もしっかりと行っていくと良さそうですね!

食中毒に気を付けて、暑い夏を乗り切りましょう!

 

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